現在の職場を辞めて転職したいと考えている臨床検査技師(MT)の中には、「面接で退職理由をどう説明すればよいか分からない」と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
また、MTは狭い世界なので、後でトラブルにならないように円満に退職を進めるためにはどうしたらよいか知りたいという方もいるでしょう。
今回は、面接で退職理由をどのように話したらよいかということや、退職までの流れ、円満に退職するために注意すべきポイントなどを詳しくご紹介していきます。
目次
1. 退職理由は端的に
転職する際の面接では必ず退職理由を聞かれることになりますが、もし人間関係などネガティブな理由だったとしても、余計なことは話さず端的に話すことが重要です。
つい細かく説明した方が良いのではと考えがちですが、詳しく説明すればするほど言い訳がましく聞こえてしまう可能性が大です。
転職理由がネガティブなものだとしても、そのままストレートに伝えるのではなく、前向きな理由に切り替えて話すことができれば、採用担当者に良い印象を与えることができます。
自社でも同じようなトラブルを起こすのではないかという不安や、仕事から逃げている、意欲が感じられないなどの印象を与えないように注意しましょう。
2. 退職理由の具体例
では、具体的にどのように転職理由をポジティブに話すことができるか考えてみたいと思います。
①.技術が身につかないと感じて辞めた場合
技術が身につかないと感じて辞めた場合は、「違う環境で自分を成長させたいと思った」ということができます。
転職先でどのような技術を身に着けたいかにつなげることができます。
②.給与が低くて辞めた場合
給与が低くて辞めた場合には「成果の認められる環境で自分を試してみたいと考えた」などのように話すことができます。
転職先の特性に合わせて将来の展望を述べるのも良いでしょう。
③.ブラックな環境が理由で辞めた場合
ブラックな環境が理由で辞めた場合には、「ワークライフバランスを整え、仕事以外から得られる経験も大切にしたいと考えた」のように転職理由を話せます。
深く質問されたときのために、誰が見ても労働時間が長いと思える具体的な数字などを用意しておくと良いでしょう。
3. 退職までのフロー
次に退職までのフローについて見てみましょう。スムーズに退職するためには、しっかりスケジュールを立てて手続きを行っていくことが重要です。
退職3か月前 | 退職の事前準備を行う ・就業規則などを見て、退職手続きを確認 ・有給の残り日数を計算 ・家族に相談する |
1~2ヶ月前 | 直属の上司に退職意思を表示する ・引き継ぎのスケジュールを組む ・最終出社日と退職日を決める |
2週間~1ヶ月前 | 退職願の提出と業務の引継ぎを行う ・引き継ぎの資料を作成する ・後任者を決定して打ち合わせをする ・取引先へのあいさつ回りをする |
退職日当日 | 貸与物の返却やあいさつをする ・病院や会社からの貸与物を返す ・同僚にあいさつをする ・トラブルがあったときのために上司や後任者に連絡先を伝える |
4. 退職時に気を付けたいこと
臨床検査技師(MT)の世界は狭いため、転職する際にはできるだけ円満に退職することが重要です。最後に、円満に退職するために注意すべき点を考えてみたいと思います。
①.退職理由を話すときに注意すべきこと
転職理由を話す際には、現状に対する不満を話すよりも、ポジティブな理由や個人的な理由を話すのが重要です。MTの世界は狭いため、またどこかで同じ職場の人と出会う可能性もあります。
また、現状に対する不満を話すと、来年から改善するから病院や会社に残ってほしいと引き止めに合う可能性もあるからです。
②.上司や会社から強い引き止めがあった場合
退職したいという意思を表示すると、引き止めに合うことがあります。しかしながら、基本的に退職は法的に認められた権利なので、感謝しつつも気持ちが変わらないことをはっきりするのが重要です。
もし、昇進や昇給を検討すると言って引き止められた場合でも、昇給や昇進を希望しているわけではないこと、決心は変わらないことを伝えることができるでしょう。
③.退職日を決める
法律の上では退職の意思表示をしてから2週間過ぎればいつでも退職することができますが、多くの病院(会社)では1ヶ月前に申し出るといった就業規則があるため、それを尊重すべきです。
とくに有給を消化してから退職したい場合などは、引き継ぎのための時間を十分に考慮したうえで退職するのが大切です。スムーズに退職するため、やるべきことはしっかりやるようにしましょう。