臨床検査技師(MT)として就職や転職を考えている方は、「ブラックな職場にだけは入りたくない」と思うのではないでしょうか。残念ながらMTの職場でもそのような職場はあります。
そうした職場に勤めると、肉体的、精神的に大きなダメージを受けることにつながりかねないため、できるだけ避けるのは重要なことだと言えるでしょう。
今回は、ブラックな職場でよく見られる状況や特徴、そうした職場に入らないようにするために出来ることや、もし現在そのような職場にいるならできることを詳しく解説していきます。
目次
1. よくあるブラックな環境例
最初に、よく見受けられる例について考えてみましょう。ここでは、労働時間に問題がある場合と人間関係に問題があるときの2つの例を見てみたいと思います。
①.労働環境に問題がある場合
労働環境が劣悪な臨床検査技師の職場では、次のような状況が見られるかもしれません。
●毎日残業で帰宅が終電になる
●始業時間よりも30分から1時間前に来なければならない
●定時にタイムカードを押すように言われ、サービス残業がある
●人手不足でとにかく忙しい
●食事休憩もろくに取ることができない
②.人間関係に問題がある環境
人間関係に問題を抱えている環境では次のような状況が良く見受けられます。
●定時で帰ると嫌味を言われ、翌日の上司の機嫌が悪い
●新人いじめやパワハラが日常茶飯事で見られる
●トイレに行くのにも許可が必要
●強い先輩がいて、嫌われないようにいつも顔色を伺う必要がある
●院内の空気がいつもピリピリしていて、怒鳴り声が絶えない
2. ブラックな職場の特徴
ブラックの職場にはいくつかの特徴があります。この章では、簡単に見分けることができる特徴を3つ説明していきたいと思います。
①.長時間労働や過重労働が当たり前
最大の特徴としては、なんと言っても「長時間労働」が多いことです。MTが働く職場でも大手の病院や企業は残業が少ない職場が多いですが、環境が整っていないような職場では労働時間が長い傾向があります。
具体的には月に40時間以上残業する月が続くような場合は、問題がある職場の可能性が高いと言えるでしょう。特に、月80時間の残業は過労死ラインと呼ばれ、危険な状況です。
②.休日が少なく、有休も取りにくい
別の特徴としては休める日が少ないことも挙げられます。休日に関しては年間の休日数が100日よりも少ないようなら注意すべき職場の可能性が高いと言えるでしょう。
また、有休が取りにくいことも特徴の一つです。有休が取れないのは違法ですし、忙しいから時期を変更してほしいと言われる場合でも強制されるようなら、疑った方がよいでしょう。
③.職員が頻繁に入れ替わっている
過酷な職場環境では当然のこととして、従業員が離れていきます。また、そうした職場では使えなくなった従業員を簡単に切り捨てるため、離職率が高く入れ替わりが激しいものです。
雇用に関しては、従業員を正当な理由もなく解雇したり、退職に追いやったりするのも特徴の一つです。あからさまではなく、従業員のためを思ってやっていると言うこともあります。
3. ブラックな職場に入らないために
ここまで見たきたように、臨床検査技師(MT)の場合でも問題がある職場に遭遇する可能性がありますが、そうした職場に入らないようにするためにはどうすればよいでしょうか。
これからMTの方が就職・転職をする際に、事前に求人情報から問題のある職場を見分けるためにできることをいくつか考えてみましょう。
①.労働時間を確認する
厳しい環境の職場の特徴は長時間労働ですが、求人情報に残業が多いとわざわざ書くことはしないため、あまり求人情報の労働時間を当てにしない方が賢明です。
ネットで元職員の口コミなどを探してみたり、実際に職場に行って職員が働いている様子などを確認してみたりすることができるほか、直接面接時に聞いてみることもできるでしょう。
②.給与形態も確認する
給与についても都合の良いことしか記載されていない可能性があるので、もしおかしいと思う点があれば、内容を調べるか、面接の担当者に聞くようにしましょう。
その中でも、残業代がしっかり払われるかどうかは確認しておいた方が良い項目と言えます。とくに「一部残業代として含む」といったフレーズが使われている場合は注意が必要です。
4. 転職が改善の1つの手段
もしすでに自分が働いている職場がこれまでご紹介してきた特徴に当てはまることに気づいた場合には、自分で環境を改善するのは難しいので、転職することが問題を改善する一つの手段になります。
転職する際には、検査技師人材バンクを利用するのがおすすめです。MTの転職に詳しいアドバイザーが相談に乗ってサポートしてくれるため、転職を成功させることができます。